闇金の押し貸しの手口とは?銀行口座の対応方法や気づかなかった場合の対処法を解説
見に覚えのない入金があった場合は、闇金業者からの押し貸しの可能性もあるので、対応は慎重に行う必要があります。
そこで本記事では、闇金の押し貸しの手口や、闇金から不正入金があった銀行口座の対処方法、そして押し貸しに気づかなかった場合の対処法について解説します。
闇金被害に遭ってしまった場合、一人で悩まず我々「弁護士」をはじめとした専門家に相談するようにしましょう。
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闇金押し貸しとは?どんな手口なのか解説
押し貸しとは、借り手が融資を申し込んでいないにもかかわらず、闇金業者が「勝手にお金を銀行口座に振り込む」などして強引にお金を貸し付ける手口のことです。
その後、闇金業者は、「そのお金は貸したものだから返せ」、「借金には利息がかかる」といって利息付きで返済を要求してきます。
手口としては至ってシンプルで、銀行口座情報を持っているターゲット(借り手)に対して、勝手にお金を振り込むというもの。
振り込まれる金額は、振込先金融機関に怪しまれない程度の「1万円〜10万円」であるケースが多いです。
現在ではほとんどありませんが、闇金の取り立て人がターゲットの自宅や職場に出向いて現金を直接押し付けるという手法もありました。
闇金による押し貸しか確かめる方法はある?
まず、身の覚えのない入金が合った場合は「絶対にそのお金に手をつけてはいけない」ことを覚えておきましょう。
仮に闇金からの押し貸しでなくとも、誤送金だと気づいたうえで、そのお金に手をつけると「窃盗罪」や「詐欺罪」に問われる可能性があるためです。
それでは、本題の「闇金による押し貸しか確かめる方法」に移りましょう。闇金による押し貸しが疑われる場合には以下3項目をチェックしましょう。
- 過去に闇金での借り入れ経験がないか
- 振込主の名義をネット検索してみる
- 過去に詐欺被害や個人情報の流出経験がないか
確実に闇金による入金かどうかを判断することは困難ですが、上記項目を調べることで「おおよそ闇金による入金かどうか」は判断することができます。
過去に闇金での借り入れ経験がないか
過去に闇金での借り入れ経験がある場合、闇金業者から押し貸しを受ける可能性が高くなります。
過去に闇金を利用したことのある方は、自身の記録を振り返って、押し貸しを受けていないか確認しましょう。
ただし、振込元の情報から「過去に利用した闇金かどうか」は判断が難しいため、最終的には「専門家」や「公的機関」への相談は必須です。
振込主の名義をネット検索してみる
ネット検索上に「闇金である」という情報がないか確認してみましょう。同様の被害を受けた人が記事やSNSで注意喚起をしている場合があります。
google検索などでは、該当情報がある可能性は低いですが、TwitterなどのSNSであれば手がかりとなる情報がある可能性があります。
しかし、名義等はこうした「ネット検索」にひっかからないように工夫されている可能性が高いため、あくまで参考として検索してみましょう。
闇金からの電話番号も同様に検索してみることをおすすめします。電話番号の口コミサイトに「闇金業者」の記載があるかもしれません。
過去に詐欺被害や個人情報の流出経験がないか
過去に詐欺被害や個人情報の流出経験がある場合、闇金業者にも個人情報が流出した可能性があるため、押し貸しを受ける可能性が高くなります。
本人は気づいていなくても、大企業の「個人情報・クレカ情報の漏洩」に巻き込まれているケースもあるため要注意です。
過去の詐欺被害や個人情報の流出経験を振り返って、もし該当する場合には押し貸しの可能性を疑いましょう。
以上が闇金の押し貸しかどうかを判断する「目安」になります。しかし、個人で闇金による押し貸しかどうかを見分けるのは困難です。
「闇金業者から取り立て・催促の電話が来て初めて被害に気づいた」というケースも少なくありません。
では「闇金による押し貸しかもしれない」と思ったら私たちはどう対処すればよいのでしょうか。
闇金による押し貸しかも?と思ったら絶対にやってはいけないNG行動
押し貸しは、闇金業者が行う違法行為です。もし、押し貸しによる請求に応じてしまうと闇金の思うツボです。
特に以下3つの行動は闇金問題を深刻化させてしまう原因になるため絶対にやってはいけません。
- 振り込まれたお金を使ってしまう
- 相談や対策をせず無視や放置をする
- 闇金からの要求どおりお金を返済してしまう
それぞれ、なぜ「NG行動」なのかを確認していきましょう。
振り込まれたお金を使ってしまう
振り込まれたお金を使ってしまうのは「一番やってはいけない行動」です。
なぜなら、闇金による押し貸しか否かに関わらず「あなた自身が取り立てリスク・罪に問われるリスク」が高くなってしまうからです。
また、仮に「闇金による押し貸し」だった場合、「お金を使った=借金を認めた」として取り立てをしてくる可能性も非常に高くなってしまいます。
ですから、振り込まれた身に覚えのないお金は、絶対に使わないようにしましょう。万が一、そのお金を使ってしまった場合は、警察や弁護士に相談して「すぐに正しい対処」をすることが重要です。
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相談や対策をせず無視や放置をする
闇金問題は、自分で解決しようとしたり、無視して放置するのは悪手といえます。相手は、緻密に戦略を立てて、融資・取り立てを行っているためネット上の知識だけではどうにもならないケースが多々あるからです。
闇金による押し貸し被害に遭ってしまった場合には、必ず警察や消費者センター、弁護士など「専門知識を有している人」に相談するよう心がけましょう。
闇金問題は「根本解決」をしないと、再発や取り立ての継続・悪化を招いてしまいます。
闇金からの要求どおりお金を返済してしまう
闇金からの要求どおりお金を返済してしまうと、闇金業者に借金をしたことになってしまう可能性が高いです。
上記対応をしてしまうと、法外な利息が請求されるだけでなく、取り立てや電話での催促、継続的な押し貸し等の嫌がらせが続いてしまうおそれもあります。
闇金の押し貸しに遭い「利息を支払え」等の連絡が来た場合は、すぐに警察・弁護士に相談するようにしましょう。
決して、相手の要求を素直に飲んではいけません。むしろ、解決から遠ざかってしまう行動なので注意しましょう。
闇金の押し貸し被害に遭ったらとるべき対応手順!
- 銀行に不正な入金があったことを相談する
- 闇金から入金があった銀行口座を解約し新しく作り直す
- 警察や消費者センターなどの公的機関へ被害の相談を行う
- 闇金からの電話対応などは専門家(弁護士・司法書士)へ相談する
銀行に不正な入金があったことを相談する
まずは、銀行に不正な入金があったことを相談しましょう。誤送金だった場合は返金処理、不正入金(押し貸し)であった場合は、詳細の調査を行ってくれます。
- 銀行の窓口に行き、不正な入金があったことを伝える
- 入金の金額や日時、振込人名義などの情報を伝える
注意点としては、闇金業者や詐欺など「違法行為」に関連する入金だと判明した場合、口座凍結になるリスクがある点です。
銀行に相談する際には、現在ある預金残高の対応等も合わせて確認しておくようにしましょう。
闇金から入金があった銀行口座を解約し新しく作り直す
闇金から押し貸しの被害を受けた銀行口座は「解約」して作り直すという対応がおすすめです。闇金に口座番号・氏名を知られている状況はかなりリスキーですからね。
こちらも1つ目の対処法と同様に、銀行に出向き「不正入金が合った旨・銀行口座を解約して作り直したい旨」を伝えましょう。
また、銀行口座だけでなく「携帯電話番号・メールアドレス」も闇金に知られてしまっている場合は、合わせて変更しておくと安心です。
こうした「保身行動」をしたうえで、弁護士など専門機関に相談をすると、精神的負荷が少ない状態で「闇金問題解決」を図ることができます。
警察や消費生活センターなどの公的機関へ被害の相談を行う
警察や消費生活センターなどの公的機関へ被害の相談を行いましょう。
警察は直接的な暴力や恐喝の証拠がある場合、闇金業者の摘発できる可能性があります。しかし、警察は民事不介入の原則があるため「確実性」という点では、少々不安が残ってしまうのが難点です。
また、消費生活センターは、被害者支援や相談窓口の紹介などを行っています。アドバイスはもらえるため「誤った対処をするリスク」を減らすことができます。
しかし、消費生活センターも「直接的に解決に向けて動いてもらいたい」というニーズは満たすことができません。
消費者ホットライン:188(局番なし)
闇金からの電話対応などは専門家(弁護士・司法書士)へ相談する
闇金の押し貸しに対する最も推奨される手段は「専門家(弁護士・司法書士)」への相談です。
費用が発生するデメリットがあるものの、それ以上に「直接闇金問題解決に向けて動いてくれる」というメリットがあります。
闇金問題を弁護士・司法書士に依頼するメリットは以下の通りです。
法律に基づいた適切な解決策を導き出すことができる
闇金問題は、法律に精通していないと、適切な解決策を導き出すことが難しい場合があります。弁護士・司法書士は、法律の専門家として、闇金問題に関する豊富な知識と経験を有しています。そのため、闇金業者との交渉や、法的手段による解決など、適切な解決策を導き出すことができます。
闇金業者からの取り立てをストップさせることができる
闇金業者は、取り立てを繰り返すことで、被害者を精神的に追い詰めます。弁護士・司法書士に依頼することで、闇金業者からの取り立てをストップさせることができます。
闇金による被害回復をサポートしてくれる
闇金業者から不当に請求されたお金を回復することも可能です。弁護士・司法書士に依頼することで、被害回復をサポートしてくれます。
精神的な負担を軽減することができる
闇金問題は、被害者に大きな精神的負担をかけるものです。弁護士・司法書士に依頼することで、専門家に相談しながら、闇金問題に向き合うことができます。
もし、闇金の押し貸し行為をきっかけに「借金返済」に困っている場合は、一度当事務所の無料相談をご活用ください。
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関連記事:闇金問題は弁護士に依頼しても意味がない?相談先はどこがいいのか詳しく解説
闇金の押し貸しにあったら「使わない・無視しない・1人で対処しない」が鉄則!
闇金の押し貸し被害にあったら以下3つの鉄則を必ず守りましょう。
「使わない・無視しない・1人で対処しない」
使わない
振り込まれたお金は、絶対に使わないようにしましょう。闇金業者からの要求に応じてしまうと、さらに闇金問題が複雑化・悪化する可能性があります。
無視しない
闇金業者からの電話やメールには、絶対に応じる必要はありませんが、解決策を考えないと闇金問題から開放されません。
「いずれ諦めるだろう」などと考えるのではなく、適切な相談・対応をする必要があると肝に銘じておきましょう。
1人で対処しない
闇金問題は、一人で解決するのは非常に困難です。警察や弁護士・司法書士などの専門家に相談して、適切な対処をするようにしましょう。
必ずあなたの力になってくれるはずです。
闇金からの押し貸しだけでなく嫌がらせや支払い催促に困ったら弁護士に相談を
闇金問題は、被害者に大きな精神的負担をかけるものです。弁護士に依頼することで、専門家に相談しながら、闇金問題に向き合うことができます。
闇金からの押し貸しだけでなく、嫌がらせや支払い催促に困っている方は、一人で悩まずに、弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は法律の専門家であり、その知識に基づいて、違法業者である闇金の違法性を公式に指摘することができます。
当事務所では金融事案の業務歴15年以上の実績と経験を活かし、解決のために責任をもってあなたをサポートしていきます。
闇金問題はご自身だけではなかなか解決できません。
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